臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

主として臨床効果はIIEF(International Index of Erectile Function:国際勃起機能スコア)質問票(15質問)のうち、挿入の頻度に関する質問「ここ4週間、性交を試みた時、何回挿入することができましたか?」及び勃起の維持に関する質問「ここ4週間、性交中、挿入後何回勃起を維持することができましたか?」により行い、以下のスコアで評価した。

性交の試み一度もなし スコア0
毎回又はほぼ毎回(10回中9回以上) スコア5
おおかた毎回
(半分よりかなり上回る回数:10回中7回程度) スコア4
時々(10回中5回) スコア3
たまに
(半分よりかなり下回る回数:10回中3回程度) スコア2
全くなし又はほとんどなし(10回中1回以下) スコア1

国内の後期第Ⅱ相試験、欧州及び米国の第Ⅲ相試験では、「挿入の頻度」及び「勃起の維持」ともに全体として群間に有意差が認められた。更に、本剤の各用量群とプラセボ群の間に有意差が認められた。

「挿入の頻度」と「勃起の維持」のスコアの推移

 

プライマリー
エンドポイント

統計量

実施国

投与前

投与後

ANCOVA

プラセボ群

シルデナフィル群

25mg

50mg

挿入の頻度

平均値±SE
(例数)

日本

1.65
±0.08
(243)

2.17
±0.19
(60)

3.52++
±0.19
(60)

3.82++
±0.19
(58)

p<0.001

平均値±SE
(例数)

欧州

2.20
±0.08
(481)

2.17
±0.14
(117)

3.18
±0.14
(121)

3.65
±0.14
(123)

p<0.001

平均値±SE
(例数)

米国

1.98
±0.07
(481)

2.31
±0.15
(190)

3.27
±0.19
(95)

3.65
±0.19
(100)

p<0.001

勃起の維持

平均値±SE
(例数)

日本

1.30
±0.06
(243)

1.72
±0.19
(60)

2.97++
±0.19
(60)

3.53++
±0.19
(58)

p<0.001

平均値±SE
(例数)

欧州

1.83
±0.07
(474)

1.96
±0.15
(115)

2.99
±0.14
(119)

3.40
±0.14
(122)

p<0.001

平均値±SE
(例数)

米国

1.58
±0.06
(480)

2.20
±0.16
(189)

3.15
±0.20
(95)

3.51
±0.20
(100)

p<0.001

投与前の値は単純平均値で、投与後の値は調整済平均値(LS mean)である。
++:プラセボとのDunnett型の多重比較p<0.001
+:プラセボとの比較(多重性の調整なし)p<0.001〔日・欧・米の各試験は100mg群を含む4群比較で実施されたことから、調整済平均値ならびにANCOVAの結果は、4群全体での解析結果を示した。本剤の日本での承認用量は1日1回25mg~50mgである。〕