相互作用

  • 本剤は主にチトクロームP450(CYP)3A4によって代謝される。

1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

硝酸剤及びNO供与剤

  • ニトログリセリン
    亜硝酸アミル
    硝酸イソソルビド
    ニコランジル等

併用により、降圧作用を増強することがある。

NOはcGMPの産生を刺激し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介するNOの降圧作用が増強する。

アミオダロン塩酸塩

  • (アンカロン)(経口剤)

アミオダロン塩酸塩によるQTc延長作用が増強するおそれがある。

機序不明。

類薬とアミオダロン塩酸塩の併用により、QTc延長があらわれるおそれがあるとの報告がある 。

sGC刺激剤

  • リオシグアト(アデムパス)

併用により、症候性低血圧を起こすことがある 。

リオシグアト投与によりcGMP濃度が増加し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの細胞内濃度が増大し、全身血圧に相加的な影響を及ぼすおそれがある。

2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

チトクロームP450 3A4阻害薬(リトナビル、ダルナビル、エリスロマイシン、シメチジン、ケトコナゾール、イトラコナゾール等)

リトナビル、エリスロマイシン、シメチジンとの併用により、本剤の血漿中濃度が上昇し、最高血漿中濃度(Cmax)がそれぞれ3.9倍、2.4倍、2.6倍、1.5倍に増加し、血漿中濃度-時間曲線下面積(AUC)がそれぞれ10.5倍、3.1倍、2.8倍、1.6倍に増加した。
低用量(25mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること。

代謝酵素阻害薬によるクリアランスの減少

チトクロームP450 3A4誘導薬(ボセンタン、リファンピシン等)

本剤の血漿中濃度が低下する。

代謝酵素誘導によるクリアランスの増加

降圧剤

アムロジピン等の降圧剤との併用で降圧作用を増強したとの報告がある。

本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用による降圧作用を増強することがある。

α遮断剤

ドキサゾシン等のα遮断剤との併用でめまい等の自覚症状を伴う血圧低下を来したとの報告がある。
降圧作用が増強することがあるので、低用量(25mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること。

本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用による降圧作用を増強することがある。

カルペリチド

併用により降圧作用が増強するおそれがある。

本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用による降圧作用を増強することがある